人物

1,580.2.29生, 1,611.7.22死去, 享年31歳(見掛け同じ). 身長140cm 体重43kg.

治水臣

アレステューに生まれる。コルクのような色の長髪とミントグリーンの鋭い視線を持つ。ミストルでは珍しく、カンスラ密教の信者であることが知られている。幼くしてテュリスの恩恵を授けられ、水に関する感覚が人一倍優れていた。アレステューはミシラ河とクイラ河が合流する小さな湖のほとりにあり、とくに数年に一度ミシラ河が氾濫した際、水害に見舞われることが多かった。13歳のアルルはある日神からの啓示に従って湖沿岸の工事を街の役人に進言した。最初役人は相手にしなかったが、偶然そこへ時の宰相ランベール・アーテストが通りかかり、その話に耳を傾けたところで正式な事業として取り上げられることになった。

治水事業は3年を掛けて行なわれ、街の住民からは効果を疑問視する声も多く上がったが、ランベールは国王アリントン5世に働きかけて継続した。そして完成の翌年、実際にミシラ河が大量の水を運んで来ると、彼らはその効果を目の当たりにすることになった。街への被害は最小限に留められ、これまでのように家が流されることもなく、死者はおろかけが人さえ出なかった。

アルルはランベールによって首都ミストルへ召喚されることになった。アリントン5世から直々に言葉を掛けられる栄誉に浴し、そこからはランベールの家の世話になるとともに彼に従って国中の治水を観察、問題があれば意見を言うようになった。意見と言っても、それは神から得られる恩恵に過ぎないのだが。

やがて故郷アレステューはライトネアに奪われることになったが、アルルは首都を中心に活動を続けた。1,599年には、即位したオルモア1世によって正式に治水臣という役職を与えられた。ランベールは1,605年に職を辞した。アルルは結婚することもなく、妻に先立たれたランベールの愛人のような生活を続けていた。

1,609年の国家滅亡の直前にランベールとともに脱出、北東のボディ・エスに身を潜めていた。2年ほど経ってから、もはや潜伏する意味はないとこの地の新しい支配者になったライトネアに仕えようと街を出ることにした。ランベールは北へ向かおうと言ったが、アルルは南のアルジェロを目指すと決めた。ランベールは特段反対することもなく、元気でと言って別れた。隊商に混じってキクラークを過ぎ、スリザブを抜け、あと数日でアルジェロの街というところで、運悪く夜盗に襲われることになり、アルルはその犠牲者の一人となった。ただし彼女の身元は誰にも気づかれなかった。このため現在でも、一般的にアルルは1,609年以降行方不明と考えられている。

カミュという5歳違いの弟がいる。現在アマリス帝国で司法所所長を務めている。ただしアルルは1,593年以降あまり家に寄りつかなくなっており、お互いあまり印象がない状態だった。

呪術師

ムーンクレア教国の人物参照。

副将

ファームズ帝国の人物参照。

最後の国王オルモア1世の姫

グリミディア王国の人物参照。