現世において古代大白妖精の力を顕現せし力あるアルフたち。
クリューガー・エネルス（シルヴァニアの氏族長・エルスルム国王）
氷と水を意のままに操り、水で溺れたり凍傷を受けたりすることはない。
初代：ペルニーナ・エネルス、二代：ギルサリオン・カーメル、三代以降未決
ダム・ブラーンシュ（シヴィルスクの氏族長）
風と音を意のままに操り、身についた魔力のみで自由に空を飛ぶ。
初代：マイエル・ブラーンシュ、二代以降未決
オリック・ヤルミール（ファンドランドの氏族長）
大地と植物を意のままに操り、いかなる場合でも彼らから攻撃も受けない。
初代：ラメル・クロイエン、二代以降未決
空席。サラディーナからその名を受け継いだものはいまだ存在しない。
炎と熱を意のままに操り、炎によっていかなるダメージも受けない。
初代：ヴァンガード・クロイエン、二代：サラディーナ・カールス
彼らは、元素界の強い加護を受けたモータルであり、通常のアルフの魔力を持つと同時にそれぞれのエレメンツに対して絶大な力をもつ。また、思念のみで他の妖精王と会話することができる。元素の支配と対立の関係は妖精王にも適用されるものの、一般的に彼らがそれを考慮することはない。
初代、二代はいずれもイモータルあるいはそれに準じる存在となっており、マイエルはエルリス、ラメルはティアル、ヴァンガードはタキウス、ギルサリオンは緑のラ・リューン、サラディーナは赤のラ・リューンである。ペルニーナはモータルのままモータルを超える存在となり、＜暁の旅人＞あるいは＜時空の旅人＞と呼ばれる永遠の存在になったとされる。炎を除き、上述した代以降は未設定だが存在し、現在まで続いている。基本的には当代がなんらかの形でこの星を去った時点で、その力を誰かが受け継ぐ。
＜炎＞（あるいは＜火炎＞）は「炎の運び手」ともいわれ、闇のものを除くいかなる炎でも自在に操ることができ、またいかなる炎からも（闇のものでさえ）害を受けない。彼らは、一時イルゾニアの森を出たラムサダス（ラムサロース・フィン）がその地位に見合うのではないかと話しあっていたが（ラムサダスの魔術は基本的にタキウスによる）、彼があまりにも人間と関わりすぎたため、見送りになった。現在では、代わりにラムサダスの甥であるフォリムに注目が移っている。まだ赤子ながら、創始の大白妖精に近いイルゾニアアルフの2氏族の血を引いているためである。
周囲の並行世界で、妖精王が4人揃っていないのはエルヴァートだけである。彼らは混沌に対抗し、世界に守りの力を与える存在であり、一人でも欠けるとその力が弱くなる。今はまだヴァンガードとサラディーナの魔力が生きているが、それすらいつまで持つのかわからない。現にエルヴァートは最近二度までも混沌の介入を受けている。
アルフの故郷であるラナラントは活力が支配的な世界だった。正式にそう呼ばれていたわけではないものの、センリニールは炎の妖精王の系譜であり、それ以外の妖精王は存在しなかった。彼らが4領域（つまり四大元素）の力が均衡するこの世界に現れたときから、妖精王も4人になった。ただし、時代とともに大白妖精の力が失われるに連れ、妖精王の力も衰えている。