なぜ、あまたいるアニメソング歌手のなかで、大杉久美子さんの歌声が一番好きだったか。理由は私もよくわかりません。最近のタイアップ歌手は論外としても、当時は「女王」堀江美都子さんをはじめ、「帝王」の双璧水木一郎さんと ささきいさおさん、「大王」山本正之さん、中堅どころのヒデ夕樹さん、たいらいさおさん、池田鴻さん、mojoさん、串田アキラさん、かおりくみこさん、大和田りつこさん、嶋崎由理さんなど、いくらでもいたというのに。とくに堀江美都子さんは、「アンデス少年ペペロの冒険」「キャンディ・キャンディ」という２つの作品がある限り、外せない存在のはずなんですが。

　ただし、影響を受けた作品を挙げることはできます。

• アルプスの少女ハイジ
• フランダースの犬
• 母をたずねて三千里
• ピコリーノの冒険
• ポールのミラクル大作戦
• あらいぐまラスカル
• ペリーヌ物語
• 透明ドリちゃん
• ドラえもん

　やはりこの中でも、名作劇場系５作が一番大きかったと思います。なにしろ決まった時間、日曜夜19:30から、５年間もこの声を聴きつづけたということになるのですから。もっとも「ハイジ」はエンディングだけですが、もとよりエンディング志向だった私には、これで充分だったんですね。「赤毛のアン」で大和田りつこさんにバトンタッチしたときには、ちょこっと疑問符を浮かべていたような覚えがあります。もっともアンの歌もけっこう好きだったんで、そのうち気にならなくなっていたようですが。

　ドリちゃんの存在も大きかった。例によって作品自体はまったく覚えていないのに、歌だけはアタマの片隅にこびりついて離れず、数年前に知人から貸してもらったテープで聴いて、思わず涙ぐんでしまったという。歌詞カードもないのに、どんどん口から歌詞が出てくるんです。

　そこへもってきて、タツノコ中最大のお気に入りであるポールの歌を歌っていたとなればカンペキです。もう逃れようがありません(笑)。

　ほかにも「ドン・チャック」や「テンプルちゃん」「ハットリくん」「ピコリーノ」などが若干記憶に残っています。

　しかし、当時なぜか「レコード」というものを欲しがらなかった私、家にはレコードがありませんでした。親に言わせれば、「お前は歌をあっという間に覚えてしまうから欲しがらなかったんだ。ふつうの子はレコードを擦り切れるくらい聴いて覚えるのに」ということなんですが、そういうものなんでしょうか。おかげで今ごろ急激に所有欲が出てきて苦労することになっています。

　まあこんなところでしょうか。音楽知識もほとんどないのに、偉そうに曲の解説らしきものまで書いていますが、間違いなど含めて、どうかいろいろと教えてやってください。

　本来最初に書くはずの文章なんですが、１年弱経つまで書いていませんでした。

最終更新：