シルヴァーピーク領は、天空を突き刺すように聳えるシルヴァーピークの麓の盆地にある、シルヴァナルフェン（シルヴァーアルフ）の治める領域である。支配層はシルヴァナルフェン、下層民は通常の人間やアルフ、ドワーフ、リアノもいるが、数は少ない。1,199年に建国。
シルヴァナルフェンは高度な魔術兵器を持つアルフの一族であり、魔術的改造によってその髪と肌は銀色に輝き、瞳は意志に応じて7種の宝石の色を放つ。体型は細身ではなく、人間に近い。表情にも穏やかさはない。男女ともアルフの優秀な頭脳と、鋼のような強靭な肉体を併せ持つ存在である。魔法にも物理攻撃にも、非常に高い防御力を持つ。
生物学的な誕生と成長のプロセスははるか昔に失われており、体内にある生殖器官から魔術によって生殖細胞を抽出、魔術保育機に移され、そこで培養されることで生まれる。そして頭脳と精神の成長に合わせて肉体も魔術で成長させる。
彼らはまだ本能的に森への親近感を抱いてはいるが（それは国旗にも現れている）、他のアルフのように緑から離れた生活が続くと精神的に不安定になったりはせず、タキウスやティアルらへの信仰を持つ者もほとんどいない。彼らの関心は肉体的な強さと不死性の獲得のみである。子孫を残すのも、種族の数を減らさないがために過ぎない。
政治的には、半民主的な組織が支配する。元首であるナリム・スィトゥランは30年の任期であるが、その他の議員はみな4年で半分ずつ改選される。そのうち国家の元老とも呼ばれる5人は、様々な策謀を用いて建国された1,199年からずっとその地位にある。彼らは不死性に興味がなく、純粋に個人の強さのみを追っている。良くあるように権力にしがみついているわけではなく、政敵以外には比較的穏健である。彼ら以外の建国時の議員は死んだり、不死者となったりしている。また罪を犯して追放され、異国の地で終焉を迎えた者も幾人かはいる。スィトゥランは5代目の支配者であり、1,257年にミッドショールで生まれた。
5人の元老は年齢順に以下のとおり。