貨幣

ラムサダス帝国では、スメル帝国時代の貨幣はすでに使用できないし、積極的に使用する者も少ない。それらにはスメル代々の皇帝の名前がついていて、イメージ的に最悪に近いからでもある。代わってラムサダス帝国では、スメル帝国史に登場する政治・軍事以外の著名人の名前となっている。ただし、レリーフが異なるだけで交換比率は旧帝国のものである。

ロードを除きそれぞれアント、アデル、ジョニー、リビルと省略される。

スメル帝国が全土でほとんど完全に貨幣を統一していたことが、ラムサダスにとっては有利に働いている。要するにレリーフさえ換えて新しい硬貨とするだけで良かったのである。新旧硬貨の交換比率は1:1であり、ほとんどの者が積極的に忌まわしい名の付いた硬貨を手放した。コルコランドは前世紀の独立時に独自の貨幣制度を立ち上げたところもあるが、元々スメル貨幣と混在していたため、ラムサダスとしては緩やかに地域貨幣を回収することで統一しようとしている。ドール地方、とくに馬具笊と挲坏瀝については、スメル帝国の硬貨は行き渡っておらず独自色が強かったためにさらに長期的なスパンを考えている。