人物

1,580.6.22生, 49歳(見掛け同じ). 身長170cm 体重51kg.

国王

バイオレットのローブとパープルのマントに身を包んだ、痩せた長身の人物。金属の胸当てを付け、頭には金の宝冠を載せている。髪は灰色でつやがない。皮膚も血色は悪いが、実際に不健康ということはない。瞳は青く、鋭い。短い顎髭を生やしている。手に持っている木の杖はいわゆる仕込み杖であり、内部には細身の金属の槍が入っている。いざとなれば鞘を取り払って相手を刺すことができる。両手の中指と薬指に、銀色の魔法の指輪をはめている。

早世した父王の一人王子として王位を継いで35年になるが、当時からずっと政治的な関心は薄く、また領土の野心もない。性格的にもやや内向的で、決して激したりすることはない。延臣の中にはこれを不満に思う者もいるが、マジェルが彼らを抑える手管には一定の評価がある。そして、彼らの多くはマジェルの、そしてスレイミールの魔術に恐れを成している。魔術の研究に関しては、マジェルは非常なる関心を持っている。それは、長であるオラク・ダランを含め大半のスレイミールの魔術師が彼に従っていることからも明らかである。そのため、今のところ表だって事を構えようとする者はいない。

国政に関しては、現在の国をそのまま王子であるフォジェルに引き渡すことだけを考えていると言って良い。フォジェルは今年30歳、既に国政の大半を引き継いでおり、マジェルは個人的な魔術の研究により時間を割くようになっている。マジェルは今年1,630年の誕生日に譲位の宣言を行うつもりでいる。ただ、フォジェルの、自身と比べて粗野で短気な性格をやや懸念してもいる。癇癪を起こしたフォジェルが付近にいた奴隷に怒りをぶつけ、殺してしまったことも何度かあり、これはマジェルの性格では考えられぬことである。王妃リュドミラ・グドールとは8年前に死別している。

左頬に大きな傷跡が残る。表からは見えないが、身体中に同様の傷跡がある。これは魔術の実験によるものであり、通常の治癒術では回復できない。

最高術師、スレイミールの長

魔術師団スレイミールを率いる強大な魔力を持つ魔術師。強力な魔法を宿したロッドや複数の魔法のダガー等、多くの魔法の物品で身を固める。

魔術師団スレイミールは彼自身に準じる魔力を持つ10人の小隊長がおり、その下に多くの魔術師を従えている。