概要

デイトナ連合州は、デュール内海に面したランス半島南に比較的最近勃興した国家である。首都ディセンジャー、支配者はパジェリス・ウィルフット。元々この地には多数の小部族が、自らを国と称して独立していた。パジェリスはディセンジャーを根拠とするハーフリング氏族の長だった。1,622年、彼はディセンジャーの南にある森に巣食っていた魔獣を飼いならす術を偶然に獲得し、これを兵団として組織した。そしてこの魔獣を駆使し、首都の南にあった数カ国をあっという間に蹂躙、翌年ディセンジャーを首都とする連合樹立州を宣言した。その他の地区は、その後3年の間に進んで恭順の意を示したものである。わずかに戦いを挑んだ者たちもいたが、誰も魔獣には敵わなかった。

なお、州（シャイア）はハーフリング氏族の自治体であるシャイアをそのまま周囲の共同体にも適用したものであり、全体で52あるがハーフリング氏族はディセンジャーを含め4つだけである。その他のハーフリング氏族は〜シャイア（シャー）という共同体であり、ディセンジャーもかつてはディセンシャイア（ディセンシャー）と呼ばれていた。

ディセンジャーに次ぐ最大都市は中部のクラーゼ。1,625年初にここで大規模な戦闘が発生した。4日間の戦闘によってクラーゼの城門は破壊され、降伏した。その他の地区はこのクラーぜの陥落によって、戦闘意志を失くしたと言って良い。

各州はある程度それまでの自治形式を認められているものの、各州で行われた徴税のうち3割程度は国家の帰属となる。パジェリスは各地の人口や生産高を配下の内政担当官に把握させており、1〜2割の過少申告が問題視されない比較的ゆるい監査が入っているが、半分程度に申告した3州がその後二度目の侵攻を受けている。調査はハーフリング術師に数年に一度行わせている。

現在はひとまず侵攻を終えているが、パジェリスは南に隣接することになったグリミディア王国の北端ヤミディスあるいは資源確保の意味も込めて沖合のカッツバック諸島に狙いを定めているとされる。