人物

1,578.6.9生, 51歳(見掛け同じ). 身長150cm 体重63kg.

部族長

幼名ベグ、本名モンゴリアン・ヒャスターレ。これは代々の族長が名乗る名前であり、建国王モンゴリアン1世から全員がモンゴリアン・ヒャスターレである。先代族長モンゴリアン12世の三男として生まれる。この地では民間療法が主で医療の術がほとんど存在しないため、二人の兄のうち上のメケは彼が生まれる前に病で死んでおり、もう一人ベラも彼が7歳のときに死んだ。残った男子は彼だけであった。1,610年に父が死去し、部族長モンゴリアン・ヒャスターレとなった。

身長は高くないが筋肉も脂肪も多くつけており、体重はそれなりにある。南洋系の顔立ちで浅黒い肌と黒い目を持ち、鼻には動物の骨を加工したものを被せている。真っ黒の髪はカーリーヘア。上半身は裸で、濃く太い胸毛が生えている。下半身も薄汚れた皮の腰巻きを付けている程度で下着はない。ピピロの木製の槍と、硬い葉で編んだ盾を持つ。普段は穏やかな顔を見せる、民に慕われる中年男性だが、いざとなれば戦士たちに混じって戦い、その力は他の者たちにひけを取らない。

マダムヤン、ミャームヤ、プーポピーナ、ビブリィ、ワウダウの5人の妻（后）がおり、彼女らに38歳のポゼット（ミャームヤの子）から0歳のポポロ（ワウダウの子）まで、18人の子供を設けさせた（実際には、ミャームヤの子供は王子時代どころか10代前半のモンゴリアンに強引に迫って子供を作ったものであり、それもあって先代12世からも跡継ぎとは認められていなかった）。このうち第四夫人ビブリィと、3人の子が既に死亡している。

鼻に被せている動物の骨は、地位を示すのにも使われている。一般の国民は鼻になにも付けておらず、村長になると小鼻よりも少し大きいものになる。王族のみ、首にもいくつかの小さな骨を通した紐を下げる。鼻に骨を被せるのは男性のみの習わしであり、女性は首飾りのみである。ただし、女性の首飾りの骨は地位に応じて大きくなる。

1,584.12.7生, 45歳(見掛け同じ). 身長157cm 体重79kg.

モンゴリアンの后

5人いるモンゴリアンの妻の中の第一夫人であり、皇太子ビルトリアンの生母。ただし、モンゴリアンの子供達のなかで、最年長は第二夫人ミャームヤの子ポゼットである。ミャームヤはモンゴリアンより年上で、その4人の子はいずれもビルトリアンより年上である。戦士としてもポゼットの方が格上と、周囲からは見なされている。

ビルトリアンとポゼットの間にあるのは「微妙な雰囲気」である。ビルトリアンは第一夫人の子であり指名を受けているという自負と、年長者に対する気後れと申し訳なさとがないまぜになってポゼットにやや遠慮がちになっている。槍隊隊長カメオ・パスチニ直伝で父を超える技を持つポゼットは、不満がないと言えば嘘になるが、公然と父の言いつけに背く勇気を持っていない。しかし、彼らの母たち、マダムヤンとミャームヤの間には火花が散っている。マダムヤンはビルトリアンが後継者に指名されている点で問題はなく、その時になればプーポピーナ以下が自分に従うと考えているが、ミャームヤはモンゴリアンが死ねば何とでもなると考えている。