人物

1,588.10.8生, 41歳(見掛け同じ). 身長152cm 体重102kg.

国王

屈強な体格をした戦士。頭頂部に近い付近のみ黒い髪が生えており、皮膚はやや土気色をしてざらついている。身体と手足が非常に太く、強い力を発揮する。瞳はボトルグリーン。

マストロフ生まれ。ただし幼い頃に両親と移住したこともあり、本人はグラムタウン北西のノールド出身を名乗っている。グラムタウンは元々、グラムという伝説的な人物がハドラム方面から渡って建てた街である。彼は島自体を自分の名前で呼んだわけだが、戦士の集団を組織して全島を掌中にしようとしたところで事故死したと伝わっている。以来街はグラムゆかりの戦士とその子孫が治めていた。

1,613年、この地はアイスラントの侵略を受けて街も支配下に置かれた。しかし、その数ヶ月後にアイスラントは遠い異国との戦争で滅亡してしまった。グラムタウンは独立を取り戻したが、その時ある戦士が街に現れた。彼は「グラムの子孫」を自称して自身を王とするよう、街の者たちに要請した。生き残っていた街の戦士たちはこれを一笑に付したが、笑っていられたのはごく短い期間だった。

ホゴルは戦士たちの家を一軒一軒訪ねては、剣での勝負を挑んだ。グラムはすべての者を殺しもせず、重傷も負わせずに勝利し、さらに仕返しをするために徒党を組んだ何人かも、すべて同じように叩き伏せた。彼らはホゴルの前で一列になって地に額を付け、服従を誓った。それからホゴルは背後に彼らを従えて堂々と街を練り歩き、その間に作らせた急ごしらえの宮殿（囲いと椅子がある程度である）で戴冠した。戦士たちの中で一番の使い手だったホドリコは、この時ホゴルの戦士長となった。

彼は戦士団を鍛え上げ、1年で全島を掌握するに至った。当然この間にそれなりの宮殿を建てさせ、現在でも改築を繰り返している。混沌戦争での被害は比較的少なかった。全島の人心を得ることを優先して一旦進出は止まっているが、次は海を超えて南西方面に進出することを企図している。ホドリコの娘マヨット、それ以外の戦士にも娘（パイリス、シリンシオーネ）を妃として差し出させ、10人以上の男女を設けている。自身の娘は戦士に妻として与えている。

なお、ホゴルはグラムの子孫ではなく、その家系との関係もない。エルドレス方面からの流れ者の子である。ノールドで暮らしていたある日、彼は神からのお告げで自分がグラムの子孫であり、島を支配する運命にあると知らされたと言う。この神の名をホゴルが語ったことはなく、知られていない。真実で言えば、これ自体が彼の創作である。実際は、島内での冒険中、埋もれた古代セレドリムの遺跡を発見したことが、彼の野心に火を付けた。それはセレドリムの第三代国王フィルソルス・ディファインの墓所だった。フィルソルスの剣と楯とを手にしたホゴルは、圧倒的な攻撃力と防御力を得ることになったのである。