アルファ人民共和国の軍事

アルファの軍事(1,630年)

アルファの軍事部門は、3つに大きく分けられる。通常の陸軍および海軍、そしてシティ・ガーダーである。空軍の創設も検討されてはいるが、現在のところ決定された計画はない。

陸軍

陸軍は通常の徴兵制度で入隊する軍隊であり、通常軍と予備軍とで編成される。通常任務にあたっているのは各々400人で、また第一から第五までのいずれかが訓練を積んでおり、3ヵ月毎に交替している。戦時にはすべての師団が集結し、しかもその構成数は1,000人以上になる。憲法上は徴兵制であり、理論的には成人男性はすべて軍人ということになるのだが、都市の諸機能をストップしない程度には残しておくことになるので、現実に1,000人にはならない。

将軍とそれを補佐する立場の者は通常士官学校の卒業者であるが、一兵卒から昇格し将軍になることも認められている。現在のところ、建国いまだ10余年でありかつ中立国であるこの国で、そんな人物は出現していないが。陸軍卿ハーディルおよびシールランとドルレアンは、旧帝国軍の将軍である。

第一師団以外は、5年ごとに基地を変えることになっている。

海軍

海軍は徴兵ではなく、また志願して入隊する組織でもない。海軍への入隊は、海軍学校の卒業が前提となっている。さらに提督になるためには。この後海軍士官学校を卒業せねばならない。現在の提督たちは、旧帝国の軍人だった海軍卿イルダネスを除き、栄えある士官学校第一回卒業生である。

制度上分けられてはいるが、実際には海軍は陸軍の一部である。海軍の構成員は、同時に陸軍軍人でもある。彼らは海戦技術と同時に一般の陸戦技術をも習得しなければならない。これは、主に南方にある小島それぞれに部隊を配備することができないためで、陸軍は基本的にアルファ島本島の守備を担当し、小島は海軍が担当するという考え方による。最寄りの艦隊が3日以内に島に到着、上陸して陸で活動することを想定しているためである。

共和国の海軍は構成数、規模こそ小さいものの、平均速力22ノット、主砲口径14インチの巡洋戦艦3隻、水中速力16ノットの潜水艦1隻を主力とした部隊である。ただし、1,629年時点ではまだ艦数が規定を満たしておらず、第三艦隊以降は巡洋戦艦2隻で潜水艦の配備はない。第一艦隊以外は5年ごとに基地港を変えることになっている。

シティ・ガーダー

シティ・ガーダーは首都イスロンおよび南北の主要2都市の守護を主任務とした独立した軍隊であり、その構成要員は通常軍とは別に優れた者が選ばれる。その隊長となるのはとくに経験を積んだ戦士である。各部隊はおのおの60名程度で構成される。

現在の隊長は以下のとおり。隊長ではレオンが帝国軍出身者（騎士団シルヴィスにも所属していた）である以外、いずれも革命参加以前に経験のない者たちである。第一部隊の隊長は元々サール・ディリンゲンという人物だったが、1,625年のライガース・ハインドの乱で戦死し、レオンが第二代の隊長となった。