一般には、セイレイ大陸に現在存在する国家は都市国家であるウィザードランドのレッドシティを除けば存在せず、全域がフェルナンド帝国の領土と考えられている。実際には南岸に2つ、ロスティア王国とブラウドルが存在している。いずれも南極圏に属し、前者は高原地帯のただ中、後者は氷結地帯のただ中にあるため、フェルナンドの調査隊も訪れていない。
1,600年代前半まで、シリア大陸は比較的落ち着いていた。かつては様々な小国も存在したが、この頃は大半をシリア首長国が占め、西岸にいくつかの国家が存在するといった状況だった。1,608年にスメル帝国が来襲し、まずはハンス国が蹂躙された。この状況を聞き及び、抵抗は無駄だと悟ったドルーム国やサーマイト王国は戦わずしてその軍門に降ることにした。スメルはその後エルク上空戦でシリアに敗れ、シロル・ロゼッタ海を北上してロングッドに至った艦隊はフェルナンド・ジアザー連合に敗れ、軍団としては消滅した。大半は帰国したものの、一部は帰国を諦めてそのまま旧ハンス国周辺に定住した者もいる。
1,620年代前半は、アルカレティアスの拡大期だった。元々海外交易を得意としていた国家であったが、一方で本土の整備はあまり進んでおらず、首都スロウアンと南東の都市シュルアンを結ぶ街道は、スィーナー山脈からの山巨人やオーガによる襲撃をたびたび受けていた。スロウ草原は悪霊の類いがいると信じられており、あまりここを通過する者はいなかった。王国は部隊を結集して山巨人に戦いを挑み、最終的にこれを山脈に封じ込めることに成功した。
しかし、結局1,629年のフェルナンド帝国レッドストーム作戦による電撃的な大陸併合劇があり、これらの国々の独立は失われた。
地図はすべて24miles／hex。