フェルナンドマリンパーク

ルヴァルとギルフォードの間の小さな湾に1,621年から造成中の人工の街。1,626年に開園を迎えているが、1,630年現在でも全体の1/3程度しか完成していない。満ち足りた陽差し、清潔なプール、そして巨大な水族館、8,500人を収容できるリゾートホテルには劇場はもちろんデパート、レストラン、書店、菜園、バイクハウス、駄菓子屋なども完備している。造成面積は120km²を越える。施設長はセサリー・グレイムーアという37歳の女性。

ホテルの下にはレインボー諸島から取り寄せた砂を敷きつめた専用海岸。しかも沖合い2キロメートルに至るまで30台の魔法濾過装置を使って常に海水を無菌状態に保っている。サーフィン用には人工的に10メートルの波をたてることもできる。

水泳やサーフィンに興味がない人向けに、以下のようなアトラクションも用意している。

1. 歌う渦潮

魔法で人語を発する巨大な海の渦。聖句を唱えると渦が「音波反応」し、古代の歌を返す。水上小舟で渦の淵に近づける「音響観測ツアー」付き。

2. 真珠の聖堂

地中に存在する、地の精霊と水の精霊によって築かれた貝殻のドーム型遺構。来訪者は魔法の補助によって「海の記憶」を視る幻影体験が可能。魔力が高い者は自力で視ることができる。夜間は海底から発光し「聖堂の鼓動」が観察できる。

3. リヴァイアサン横断

巨大な魔獣の骨格を渡って進む吊り橋アトラクション。骨に触れると短時間その魔獣の「記憶の断片」を視認できる。一部は危険地帯のため、現在はある程度の魔力がある者のみ入場可能となっている。

4. 月光メデューサの洞窟

蓄光する海月型魔生物が棲む薄暗い水路。魔法松明を持ち込むことで海月が周囲に図像を描き出す。絵画のように浮かび上がる「幻視」アート展示を鑑賞できる。

5. 忘れられた波止場

古代の魔法航路の入り口だった、失われた船着場の遺構。そこに残る帆船には水の精霊が棲みついている。精霊は訪れた者に無害な幻を見せる。実際には帆船の特定の場所から動いてないが、帆船が動いて夢の海への航海に出る幻を見る。これは帝国と精霊との契約による。

沖に見えるソイル島にはジアザーランドも真っ青の大遊園地、フェルナンドアミューズメントパークがある。全体が遊園地というわけではなく、遊園地を含む複数の街の集合体となる予定。1週間はおろか1ヶ月はかかると言われる。1,624年から20年計画での建設であり、こちらも1,630年現在はまだ建設未了である。マリンパークから専用の快速船が出ているほか、より高額になるが魔術師によるテレポートサービスも行われる。これには現状、魔法部隊トライフォースから片側に2名、計4名が一日交代で配属されている。今後専属の魔術師が配置される可能性もある。