「イモータル」(Immortal)について

旧D&D^®ゲームシステムにおける神(God)や悪魔(Demon)のような超人的な存在。実証されないこの世界のそれらとは違い存在は確定しており、エルヴァートで「神」「悪魔」などと呼ばれる存在は基本的にイモータルである（ただし、イモータルとして存在しない神や悪魔もいる）。

1980年代のD&D^®が出発点だったエルヴァートは、現在ではゲームシステムを排除して単なる世界設定になったが、イモータルの以下のような設定は、そのまま残している。

• モータルが超人的な冒険と試練の果てに、先達のイモータルによってその仲間入りをする（イモータルは試練を経て価値を証明した候補者をイモータルに引き上げる）。
• すべてのイモータルはかつてモータル、つまり死すべきものだった。
• モータルと同様、多種多様な個性を持ち、好みや興味も異なる。
• 外方界という別の宇宙に住む。外方界は多元宇宙内に無数に存在し、その中で彼または彼女が本拠地とした宇宙を本界と呼ぶ。各イモータルにとって本界は常に1つで、力を大量に使い、時間をかければ他の宇宙を本界にすることはできるが、それまでの宇宙とのつながりは失われる。
• 自らの意志で新たな外方界を作り出し、大きさや構成要素、住まう生物たちを変更することができる。
• 強力な魔法物品「アーティファクト」を作成することができる。
• 本体は顕現形態と呼ばれ、その他に化身を持つ。定命写像というモータルの依り代を作り出すことができる。本界以外で倒された場合は本界へと戻り、復活まで精神体の状態で過ごすことになるが、本界で顕現形態をとっている時に倒されると消滅する（つまり完全な不死ではない）。
• 多元宇宙は5つの「力の領域」(Spheres of power)（時間、活力、思考、物質、無秩序）で構成されており、各イモータルはそれぞれ1つの領域に仕える。イモータリティ獲得方法もこれらに対応した5つの道があり、あるイモータルが後援し、引き上げられると同じ領域のイモータルになる。
• イモータルに共通する興味は、多元宇宙を探検してその神秘を解き明かし、自らの力を高めること。それによって多元宇宙への、力の領域への影響力を強めることである。
• いくつかの力の領域は元素と関連があり、これに応じた対立軸も存在する。
• 主物質界を含む内方界や星界を本界とすることはできない。

一方で以下の点は公式設定（ミスタラ世界）と異なる。

• ルール上の能力値は設定しない（ゲームシステムを離れたため）。
• 各力の領域が好む「性格」（ローフル、ニュートラル、カオティック）は、公式ルールよりもニュアンス的なものである（モータルからルール上の「性格」設定を除外したため）
• 魔法は特定の形にこだわらない（モータルの魔法をルールと無関係にしたため）。ただし、モータルの魔法よりも強力であることに変わりはない。
• エルヴァートを含む宇宙を主物質界と呼ぶ（公式ルールでは主界）。
• ミスタラ世界のイモータルの伝統、「主界への直接干渉の禁止」は、同じく存在するものの緩く、主物質界、エルヴァートで日々を送るイモータルもいる。
• ミスタラ世界のイモータルの力はモータルの信奉者と不可知の関係があり、モータルの信奉者がいなくなれば急速に力を失う。エルヴァートのイモータルは、力を蓄えるごとに徐々に力の領域そのものの力によって存在できるようになるため、上位の存在（古代神）は信奉者なしに存在していることもある。
• 大量の力を消費することで、異なる領域に鞍替えすることができる（現在設定されているイモータルではブラックモウのみ。正確には、公式ルールでは言及はないだけで可能かも知れない）。