エルヴァートの12星座

エルヴァートの空も、我々のそれと同様沢山の星々が瞬き、そこに住む人たちの目を楽しませてくれる。そして同様に、星を見上げる人たちはそこに様々な英雄や怪物の姿を形作って、「星座」と呼んでいる。エルヴァートの全天には現在66の星座があり（別資料参照）、そのうち12は「黄道12星座」と呼ばれている。

エルヴァートの12星座は以下の通りである。地球での誕生12星座は、その開始日および終了日が20〜24日と覚えるのが多少面倒であるが、エルヴァートのそれは、一律16日〜次の月の15日である。もちろん太陽が正確にその場所にあるわけではないのだが、覚えやすいので親しまれている。

漢字あては、馬具笊および挲坏瀝方面での訳され方である。

フェルナンド帝国でいうなら、アルリー13日生まれはシルヴァーランス座、シロンスリー20日ならブルーバード座生まれ、ということになる。また、これらの星座をそのまま用いて、「戦士の月18日」といっている地方もある。ただし、このカレンダーがティアマトカレンダーとは15日のずれがある、という点には注意が必要である。「戦士の月18日」は、ティアマト暦でいうシャンスリー（2月）3日となる。

星座の概要は以下。

メデューサ：アルディア山脈の「ロストヴァレイ」と呼ばれる地に棲んでいたメデューサ^※。

グレートドラゴン：古代ライトネアの英雄クローヴィスによって倒された巨龍。

猫：テルトテラン教で、知識を軽んじる者の前に現れ、諭すあるいは嘲笑すると言われる猫^※。

青い鳥：主にファームズ帝国で語られる伝説の鳥。エルリス神やアーダルジェット神、ラクス神、それにアルト神の使いあるいは化身と言われている。

ケルベロス：闇の宗教グレスビ教におけるシェイズリー神の僕。多頭の犬。

ジン：セイレイ大陸に伝わる民話に登場する存在^※。この民話では風の神の使いとされる。

魚：人語を解する巨大魚の姿。現在のアマリス帝国リューブルク州にあるサズィル湖にいたと言われる、

楯：ケルマーの神バトラスの持つ巨大な楯^※。

銀のランス：古代ライトネアで巨大な毒蛇を倒した英雄トリアリスの用いたランス。星座としてもトリアリス座が手に持っていて、さらに蛇座を突き刺した形になっている。

クローヴィス：古代ライトネアで巨龍を倒した英雄。「竜殺し」などと呼ばれる。倒された巨龍もグレートドラゴン座となっている。

メロス：＜永遠の炎＞＜永劫の炎＞として知られる古代神。外惑星の名前にもなっているため、同じ天文関係でも文脈による注意が必要。

ロック：古代のロック鳥グリンカムビの姿とされる。

※ 黄道12星座そのものはシャンメリー以前からライトネア周辺で使われていたものであり、かつてはすべてその地域の神話や民話に基づくものだった。ジンは古くからセイレイ大陸にあった民話であるが、猫は完全に概要が後である（テルトテラン教自体がシャンメリーよりも後の時代）。シャンメリーおよびそれ以前の時代の12星座は未設定。スメル帝国の聖魔術団の構成員も、後年以外は別の名前だったはずである。

恒星図

（1,600年分天。正弦波は黄が太陽セシオスの黄道、白がセルナの白道、黒がニルヴァの黒道。現時点では二等星以下は暫定）