第一次混沌戦争でフェルナンド王国は滅び、アーサーは長年に渡って築いたものが、わずか一日にして塵と消えたことに失望した。
「どの様な強力な国家を造ったところで、混沌軍の前には風の前の塵と同じだ。」
こう考えたアーサーは、ジアザー帝国のノブルの外れに教会を建て、愛する妻エリカと隠遁生活を始めた。
ある日のことアーサーの才を惜しんだ、アーサーの友人であり、スメル帝国の皇帝でもあるラムサダスが教会を訪れた。
「アーサー、君のその才能を埋もれさせてしまうのはもったいないな。私の国にきてその力をかしてくれないか。」
アーサーはうっすらと笑みを浮かべながらラムサダスをみた。
「では一つ聞こうラムサダス。ある国では亀を神とあがめ、その甲羅を祭壇に祭り上げているそうだ。さて、この亀は死んで骨をとどめてあがめられるのと、生きて泥中に尾を曵いているのとどちらが幸せなのかな。」
しばらく考えラムサダスは答えた。
「泥中に尾を曵いているほうだね。」
「では帰るがいい。私は今まさに泥中に尾を曵く亀なのだ。」
このやりとりは実際に行われたプレイをBear.氏が多少脚色したものである。